赤岩 芳彦 (特任教授)



学位 : 工学博士

所属 :
AWCC(Advinced Wireless Communication research Center 先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター)

所属学会等:
電子情報通信学会
昭和44年6月 入会
   59年5月 論文査読委員
平成 3年4月 無線通信システム研究会専門委員
    5年5月 無線通信システム研究会専門委員長 (平成7年5月まで)
   13年9月 フェロー会員
   14年6月 九州支部長(平成15年6月まで)
   15年6月 通信ソサイエティ次期会長
   17年6月 副会長

The Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE)
昭和55年10月 member
   63年 4月 Senior member
平成13年 1月 Fellow


個人情報

赤岩芳彦 (昭和20年10月14日生)

学歴
昭和43年 3月 九州大学工学部電子工学科卒業
   54年10月 工学博士の学位授与 (九州大学 工博 乙341号)

職歴
昭和43年4月 日本電気(株)入社,中央研究所 電子デバイス研究部 勤務
   48年      〃        〃   通信研究部 勤務
   60年      〃      移動通信事業部 勤務
   63年3月 同社退社
   63年4月 九州工業大学 情報工学部 電子情報工学科 教授
平成 8年4月 九州大学 工学部 教授
  〃    5月 九州大学 大学院 システム情報科学研究院に配置換え

平成21年3月 九州大学 定年退職
  〃   4月 電気通信大学 先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター 特任教授

研究歴
昭和43年〜50年 マイクロ波回路(周波数変換器、サーキュレータ、ミリ波送 受信機)の研究開発
昭和50年〜現在 ディジタル移動通信方式の研究開発

主な業績
導波管接合サーキュレータについて、電磁界解析を行い、 数値計算による設計法を確立した。
ディジタル変調方式として、ナイキスト多値FM方式、線形π/4シフトQPSKの開発を行った。
前者はポケットベル、後者は日、米の自動車・携帯電話、PHSの標準方式として実用化されている。
回路実現が容易となる特長があるダイバーシチ受信方式として、プリアンブル時にアンテナ選択を
行う方式を開発した。動的チャネル割当て方式として`チャネル棲み分け'を考案し、この分野の研究
を開拓した。無線LANのためのマルチメディア統合多重伝送方式、高速ディジタル伝送方式、
マルチキャリア信号のピーク電力低減方式を提案し、これを用いたシステムの設計を行った。
携帯電話の基地局電力増幅器において、高い線形性と高電力効率を実現するプリディストータ型
歪み補償方式を開発した。また、ディジタル移動通信の総合的な専門書 (Y.Akaiwa:
`Introduction to Digital Mobile Communication', John Wiley 1997) を出版し、この分野の
世界の技術者、研究者、学生の教育に貢献している。

研究業績

(A)マイクロ波回路

   (1)マイクロ波集積回路化周波数ミキサの開発
      4GHz帯で雑音指数が4.1dB(当時としては最高)の特性を得た。

   (2)導波管サーキュレータ
     電磁界解析にもとづいた設計法を確立した。

   (3)ミリ波無線機
     簡単な構造で低雑音の60GHz帯無線機を開発した。


(B)移動無線通信方式

  (1)DSP処理に適したアナログ秘話方式を開発した。

    (2)ディジタルFM用ダイレクトコンバージョン受信方式を考案し
      ポケットベルに実用化された。

   (3)周波数効率に優れたディジタルFM変調(ナイキスト多値FM)
      方式を開発し業務用移動無線機に実用化した。

   (4)移動通信用としては実現が困難視されて、検討がほとんど行われ
      ていなかった線形変調方式の問題を解決する手法を世界にさきが
      けて示した。これが引き金となり、移動通信用線形変調方式が開
      発され、米国、日本のディジタル自動車携帯電話、PHSの標準方
      式に採用された。この研究について、電子情報通信学会の業績賞、
      IEEE Vehicular Techonplogy Society のアバンギャルド賞を受賞した。

   (5)マイクロセルラーシステムに求められる、自律分散動的チャンネル
      割当方式である、”チャンネル棲み分け方式を考案し、この分野の
      研究を拓いた。この研究について、電子情報通信学会の論文賞を受
      賞した。

   (6)周波数効率に優れる自律分散動的チャンネル割当方式として、”自
      己組織的周波数再利用分割チャンネル割当方式”を開発した。

   (7)ディジタル携帯電話端末に適したダイバーシチ受信方式を開発した。
      この方式は日本のディジタル携帯電話に実用化されている。

   (8)マルチメディア無線ローカルエリアネットワークにおいて、
   データ伝送を音声信号伝送に効果的に統一化する方式を開発した。

   (9)無線マルチキャリア伝送方式において、ピーク電力を低減する方式を 開発している。

   (10)マルチメディア信号をパケット多重して伝送する方式を開発している。

  (11)広帯域高効率線形電力増幅方式として、DSP制御によるプレディスト−タ を研究している。
 
   (12)無線通信基地局用アダプティブアレーアンテナ方式について、 帰還型の方式を開発している。
 
賞罰
平成 4年 5月23日 平成3年度電子情報通信学会 論文賞
  〃  10月21日 IEEE Vehicular Technology Society Avant Garde賞
   6年 5月14日 平成5年度電子情報通信学会 業績賞
   11年 3月24日 電気通信普及財団 テレコムシステム技術賞 奨励賞
   12年 6月9日 Ericsson Telecommunication Award 2000

非常勤講師
平成 6年4月 近畿大学 九州工学部 (平成8年3月まで)
  〃  4月 大分大学 工学部 (現在まで)
平成13年4月 長崎大学 工学部 (平成15年10月まで)

社会活動
昭和61年12月 (財)電波システム開発センター, 「準マイクロ波帯移動通信システム 調査研究会」委員
平成 3年 4月 基盤技術研究促進センター, 技術評価専門委員 (平成6年3月まで)
平成 5年 8月 (財)九州地域産業活性化センター 調査委員会委員
平成 8年 4月 (財)飯塚研究開発機構, 産学官共同研究事業 研究オーガナイザ
平成 8年 8月 通信・放送機構, '創生的情報通信技術研究開発推進制度に 係る評価委員会' 委員
          (平成10年3月まで)
平成 9年 1月 通信放送機構, '情報通信技術に関する国際共同研究助成に係る 評価委員会' 委員
          (平成12年3月まで)
平成9年4月 (財)九州システム情報技術研究所 評議員(現在まで)
平成10年11月 通信放送機構 研究開発運営評価委員会 委員(平成13年11月まで)
平成11年11月 福岡県 マルチメディア住宅調査検討委員会 委員長
平成12年 8月 九州・山口ITS研究会 委員
平成12年 8月 (株)産学連携機構九州 技術相談員
平成13年 2月 文部科学省 科学技術政策研究所, '科学技術専門家ネットワーク 専門調査員'
平成14年 1月 日本学術振興会 科学研究費委員会 専門委員
平成14年 6月 総務省, 戦略的情報通信研究開発推進制度 専門評価委員
平成15年 3月 北九州モノレール中期投資計画技術専門委員会 委員
平成15年10月 日本学術会議 基盤情報通信研究連絡委員会, モバイル/グローバル専門委員会
平成17年 6月 福岡県地域コミュニティ無線通信システム協議会会長
平成18年 6月 科学技術振興機構 産学協同シーズンイノベーション化事業アドバイザー
平成18年 6月 (株) 国際電気通信基礎研究所 移動通信システムの電波共同利用技術に関する協同開発運営委員会 高機能アンテナ分科会委員

発表論文 (PDF形式)
リンク

連絡先:
〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘1-5-1
電気通信大学 先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター
TEL:042-443-5916
TEL:042-443-5860
Email: akaiwa@awcc.uec.ac.jp

akaiwa@awcc.uec.ac.jp
(Last modified Nov. 5, 2009)