研究業績
(A)マイクロ波回路
(1)マイクロ波集積回路化周波数ミキサの開発
4GHz帯で雑音指数が4.1dB(当時としては最高)の特性を得た。
(2)導波管サーキュレータ 電磁界解析にもとづいた設計法を確立した。
(3)ミリ波無線機 簡単な構造で低雑音の60GHz帯無線機を開発した。
(B)移動無線通信方式
(1)DSP処理に適したアナログ秘話方式を開発した。
(2)ディジタルFM用ダイレクトコンバージョン受信方式を考案し
ポケットベルに実用化された。
(3)周波数効率に優れたディジタルFM変調(ナイキスト多値FM)
方式を開発し業務用移動無線機に実用化した。
(4)移動通信用としては実現が困難視されて、検討がほとんど行われ
ていなかった線形変調方式の問題を解決する手法を世界にさきが
けて示した。これが引き金となり、移動通信用線形変調方式が開
発され、米国、日本のディジタル自動車携帯電話、PHSの標準方
式に採用された。この研究について、電子情報通信学会の業績賞、
IEEE Vehicular Techonplogy Society のアバンギャルド賞を受賞した。
(5)マイクロセルラーシステムに求められる、自律分散動的チャンネル
割当方式である、”チャンネル棲み分け方式を考案し、この分野の
研究を拓いた。この研究について、電子情報通信学会の論文賞を受
賞した。
(6)周波数効率に優れる自律分散動的チャンネル割当方式として、”自
己組織的周波数再利用分割チャンネル割当方式”を開発した。
(7)ディジタル携帯電話端末に適したダイバーシチ受信方式を開発した。
この方式は日本のディジタル携帯電話に実用化されている。
(8)マルチメディア無線ローカルエリアネットワークにおいて、
データ伝送を音声信号伝送に効果的に統一化する方式を開発した。
(9)無線マルチキャリア伝送方式において、ピーク電力を低減する方式を
開発している。
(10)マルチメディア信号をパケット多重して伝送する方式を開発している。
(11)広帯域高効率線形電力増幅方式として、DSP制御によるプレディスト−タ
を研究している。
(12)無線通信基地局用アダプティブアレーアンテナ方式について、
帰還型の方式を開発している。
|