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 内閣府科学技術政策に示されたソサイエティ5.0にあるように、これからの社会は、様々な高度情報通信技術によって支えられていくと考えられています。一方で、これらの社会の実現のために必要な基盤技術である無線通信、特に物理層の基礎研究を支える国内技術者、研究者の数は、減少の一途であり、今後の最先端研究を支える国内人材は心もとない状況にあります。

国立大学唯一の無線通信を専門とする研究センターである先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター(AWCC)ではこのような状況を問題意識として掲げ、状況に変化を起こすべく、無線通信分野、特に物理層技術に関わる産学連携コンソーシアムの立ち上げを数年かけて準備してきました。様々な企業や、関連する若手研究者からのヒアリングを通し、頂いた様々な問題意識、要望をベースに、このコンソーシアムを立ち上げました。本コンソーシアムの活動は、派手さはなく、どちらかといえば、あまり目新しさのない地道なものに見えるかもしれません。しかし、長い目でみたときに、革新的なイノベーションの土壌になるのは、人と人の強い繋がりと、幅広い最先端の知識の蓄積であると思っています。このコンソーシアムの活動はそういった土壌を作るためだけに最適化されています。

コンソーシアムの略称であり、ロゴマークにもなっているWIRE-Xには、国内外の様々なバックグランドを持つ人々を繋ぎ、イノベーションを起こしたいという意志を込めさせて頂きました。博士課程に在籍中の方や博士進学を考えている修士学生の方、自分の研究、キャリアに悩んでいる若手研究者の皆さん、そういった様々な人が参加し、自由闊達に世界最先端の情報に触れ、議論する中で、国内にアクティブな研究の土壌、ネットワークができればと思っています。

ぜひ、皆さんのご参加をお待ちしております。


電気通信大学先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター
教授 石橋 功至